戦略コンサルタントの備忘録

新卒でコンサルファームに入社した戦略コンサルタントの備忘録。コンサルキャリアを考える材料をシェアすることが目的です。

ランチタイムと満員電車

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常駐生活で最もきついと感じるのは時間的な拘束です。

勤務時間(出社・退社)が明確に決まっていないコンサルファームとは対照的に、事業会社では勤務時間が明確に決まっています。
朝の決まった時間に出社するために、毎朝満員電車で息の詰まる想いをしなくてはなりませんし、夜も一定時間過ぎると電気が消え、仕事の途中でもPCを置いて退社せざるを得ません。
ポジティブに捉えれば、今までの生活スタイルでは見えなかった色んな世界を見れるというのは脳にとっては栄養になるとも考えられますが、さすがにランチタイムの時間拘束はしんどい以外の何者でもありません。 

非合理的な「ランチタイム」

固定された出社時間により人工的に生み出された満員電車というお化けについてはこれまで各種方面で是正が叫ばれており、小池百合子東京都知事が「満員電車ゼロ」を掲げる等、議論を欠きません。

最近の僕も朝は満員電車でサバイバルを行っているので、その非合理性については重々理解していますが、僕個人としては「ランチタイム」も満員電車と同じくらい非合理的だと思いっています。

1時間の昼休みが各社同じ様な時間帯から始まり、一斉に飲食店を目指します。
そうすると「腹に溜まれば何でもいい」的な発想を持たない限り、基本的に飲食店の前で並ぶことになります。
5~15分程度の話ですが、下手したら昼休みの1/4を並んで過ごすことになるわけです。 

勤務時間を固定するという弱者救済策

満員電車を引きこす出社時間も然り、勤務時間を固定する意図は弱者救済に他なりません。
決められたアウトプットがあり、それを完遂するのに掛かる時間は人それぞれです。
本来であれば5時間勤務で完遂できる人が、8時間”も”オフィスに拘束される。

一方、完遂に10時間掛かる人も同様に8時間”しか”拘束されないわけです。
8時間”しか”拘束できない人に何時間も好き勝手休憩を取られるわけにはいかないので、会社側としてはランチタイムを設定する。 

有るべき姿としては、時間ベースではなく、アウトプットベースで働くべきなのですが、そうすると一生帰宅できない弱者が露になってしまうので、救済策として勤務時間を固定し、皆で負荷をシェアしましょうという方向に走るわけです。
(ここで言う負荷とは、単純な作業量ではなく、作業量÷個人の能力です)

 そう考えると、労働環境が叩かれ易いコンサルファームも極めて健全な姿に思えてくるのです。